よかちょろ

若旦那が親父の目を盗んで吉原通い。番頭が「若旦那をご信用にならないからです。まず信用なすって、掛け取りにお出しになったほうがよろしゅうございます」というので、掛け取りに出すとその金を持ったまま二、三日帰って来ない。「何に使った」と問いただすと「ひげすったのが三円、それによかちょろが四十五円」「よかちょろとはどんなものだ」「お望みならばお目にかけます。-女ながらもまさかのときは、ハッハよかちょろ、主に代わりてしめだすき、よかちょろ、すいのすいの、してみてしっちょる、味みちゃよかちょろ、よかちょろパッパ……」とやる。両親はあきれて「おまえが甘やかすからだ…」「おまえさんが悪い」と夫婦げんかをはじめる。これから若旦那が勘当になる。

解説
「山崎屋」の前半に初代三遊亭遊三が当時流行したよかちょろ節を取り入れて独立したはなしにしたもの。したがってサゲらしいサゲはない。

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