鰻の幇間(うなぎのたいこ) 別名「鰻屋の幇間」

野だいこの一八が名前も住まいも知らない男に食い下がってとうとう鰻をごちそうになる。鰻屋の二階で一八はさんざんお世辞をいっていたがそのうちに男は便所に行くといって部屋を出たきり戻ってこない。女中にきくと先に帰ったという。しかもこの店にはじめて来た客で、勘定を払わずに帰ったと聞いて一八はがっくり。男が持っていったみやげ代まで払わされぶつぶついいながら帰ろうとすると、汚いゲタがそろえてある。「おいっ、こんな小汚ねえゲタはくかい。けさ買った五円のゲタだ」「あっはっは。あれはお供さんがはいてまいりました」

解説
実話をもとにしたはなしだという。八代目桂文楽の十八番。

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